単行本1冊目が売れなかっただけで本当にその作品の未来はないのか?

前回のつつ”きになるが 僕はどちらかといえば連載を始めて人気が出なかった場合「もうこの作品終わりにして新しく別のはじめましょう!」と..いうタイプだ。それはできるだけ多くの人に読んでもらいたいしたくさんの人が楽しむ漫画を描きたいからだ。ではなぜそれほど「はいさい新聞」にこだわるのか それは前回でも触れたように この作品には未来があると思ったからだ。たとえば「バガボンド」という作品がある。これは私見だがこの作品が面白くなったのは3巻目 武蔵が京に出て吉岡一門とその兄弟との戦いが始まってからだ。彼にはスラムダンクという大ヒット作があり1.2巻も売れたとは思うが この3巻目からが心底面白くなっていくのだ。この作品と「はいさい」を同等に見るのは行きすぎかもしれないが かといってまったくなかっただろうとは言い切れない。それくらい未来を感じ始めていた時期の終了だったのだ。気持ちはわからないでもない。こんにち出版界の景気は悪くどこの会社も単行本の大ヒットを願いながら雑誌を作っているところがある しかしあの作品に関しては「もう少し見てほしかった。懐の深さを見せてほしかった」というのが正直な意見だ。そして終了後ぼくは干されてしまうことになる。「8ヵ月後からオリジナル作品で」ということは言われていたが その短い間におきた逆転劇のことを考えるととても信じることはできなかった。  「 もう自分はこの雑誌では完全に窓際なのかな?もしかしたら8ヶ月たっても連絡なんてないかも.....やっぱりあのときに来た仕事いやでも引き受けてた方がよかったかな...」 とか思いつつ完全に窓際気分で でもその仕事は始まり 以前の半分ほどの仕事量だったが.....「何とかがんばってみるか......」と書き始めた。それがココでの最後の作品でタイトルは「花トレイル」という山漫画だ。              つつ”く